会社内でのトラブルを避けるために作成と届出が義務付けられている就業規則には必ず書かなければならない事項(絶対的必要記載事項)があります。
今回はこの絶対的必要記載事項について解説します。
絶対的必要記載事項とは
絶対的必要記載事項とは、労働基準法で就業規則に記載が義務付けられている、労働条件などに関する事項です。労働基準法は労働に関する最低基準を定めた法律です。この法律の基準を下回る労働条件を定めてはならず、会社内の法的ルールである就業規則に定めることで法律の基準より下回る労働を従業員にさせないためにあります。
厚労省でこちらのHPにモデルがあります。是非、参考になさって下さい。
絶対的必要記載事項の主な内容
絶対的必要記載事項の主な内容は下記の通りです。
(1)始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、有給休暇などの休暇、並びに従業員を2組以上に分けて交代で就業させる場合においては就業時転換に関する事項、
(2)賃金の決定、賃金の計算及び支払い方法、賃金の締切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項、
(3)解雇を含む退職に関する事項があります。
例えば、休暇で言えば、有給休暇を申請する時の手順やその条件を記載したり、賃金であれば、就業規則の附則として「賃金規程」を定めたり、解雇であれば、どのような場合に解雇となるのか、その条件を記載したりします。
絶対的必要記載事項の必要性と実際のビジネスへの影響
就業規則に絶対的必要記載事項を記載することで、労働基準法違反となった場合の30万円以下の罰金を避けられる他、会社と従業員とのトラブルを避けることができます。また、トラブルが無いような法令を上回る基準にすることで従業員の円滑な労働の提供が見込めて会社の運営がスムーズに行くきっかけ作りにもなります。
まとめ
就業規則は労働基準法で定める基準を下回らない内容とすることが求められ、その中でも絶対的必要記載事項は特にトラブルが起きやすい部分です。絶対的必要記載事項をきちんと定めておくことで従業員の権利を守り、ひいては会社の信頼性を高める効果が期待できます。法令遵守の姿勢が従業員の安全や会社の信頼を得るポイントになることは近年の社会的流れからしても明らかでしょう。
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