経営課題に関する調査結果の要点
2024年度に実施された日本能率協会の調査は、企業が直面する経営課題の現状と今後の対応方針を明らかにするものでした。対象は全国の法人会員・主要企業5,074社で、470社から有効回答が得られました。
結論として、日本企業の多くが「人材の強化」と「収益性向上」を最重要課題と位置づけており、今後はAI活用や事業構造の再編も加速すると予想されます。
調査結果の具体的な内容
現在の経営課題では、「人材の強化」が47.7%で最多、次いで「収益性向上」が47.0%でした。人材確保を巡る競争が激化しており、採用や育成、多様な働き方への対応が企業にとって避けられない問題となっています。
一方、「収益性向上」は、原材料費や人件費の上昇に対する対応として求められており、コスト構造の見直しが急務となっています。企業の多くは、3年後も同様の課題を継続して重視しており、特に「AI・デジタル投資」に注目が集まっています。
5年後には、「株主価値向上」や「ガバナンスの強化」が重視される傾向が見られ、短期的な利益追求から中長期的な企業価値の向上へと視点が移りつつあります。
企業属性ごとの傾向
企業規模別に見ると、大企業は「収益性向上」や「事業ポートフォリオの見直し」に重点を置いています。一方、中堅・中小企業では「人材確保」が最重要課題であり、特に採用難による事業運営への影響が顕著です。
業種別では、製造業が「収益性」、非製造業が「人材の強化」を中心課題と認識しています。製造業では新製品開発力の強化、非製造業では顧客満足度の向上や現場力強化が課題として挙がっています。
機能別の詳細課題
組織・人事部門では「次世代経営層の育成」や「優秀人材の定着」が上位にあり、人材戦略の再構築が求められています。
営業・マーケティング部門では「高付加価値型サービスの開発」や「デジタル技術活用」に取り組む企業が増加しています。
研究開発部門では、戦略と連動したテーマ設定やオープンイノベーションが重視されています。
生産部門では「品質管理体制の強化」、購買・調達部門では「持続可能な調達」が中心課題となっています。
人的資本経営の動向
人的資本を中心とした経営方針も注目されています。「動的な人材ポートフォリオ」や「多様性と包括性の推進」は、大企業を中心に取り組みが進んでいます。
また、離職率の改善傾向もみられ、「働きがいの向上」「ワークライフバランスの充実」が離職防止に寄与していると考えられます。
人材確保と報酬制度
人材確保が困難な中、非金銭的な報酬制度を重視する企業が増えています。「柔軟な勤務制度」や「働きやすい環境づくり」が導入され、採用活動や離職率の改善に好影響を与えています。
経営人材とCXOの任命
次世代経営人材の確保は「内部人材」中心に進められていますが、大企業では「若手段階」から候補者をプールする傾向があります。また、CFOなどのCXO任命は大企業を中心に広まりつつあります。
事業ポートフォリオの課題
企業全体では事業の選択と集中が進んでおらず、意思決定の明確化や不採算事業の見直しが遅れています。「祖業に固執」「将来性のない事業の継続」といった構造的問題への対策が急がれます。
調査結果の総括
この調査は、企業が直面する課題に対し、短期的な対処では不十分であり、中長期の視野で人材・技術・組織構造の再構築が必要であることを示しています。経営戦略と人材戦略を統合することが、持続的成長の鍵になると考えられます。
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《参考資料》
日本の人口統計データを掲載します。
日本の人口減少の最新状況(2025年時点)
総人口の推移
- 2024年10月1日現在の総人口:1億2380万2000人
- 前年比で約55万人(0.44%)減少
- 14年連続の減少
- 2025年1月1日現在の概算値:1億2359万人
- 前年同月比で約56万人(0.45%)減少
日本人と外国人の内訳
- 日本人人口:1億2029万6000人(2024年10月1日現在)
- 前年比で約89万8000人(0.74%)減少と過去最大の減少幅
- 外国人人口:350万6000人(2024年10月1日現在)
- 前年比で約34万人増加(10.06%増)
減少の背景と傾向
- 出生数の減少と死亡数の増加が主因
- 2023年の出生数は72万9367人、死亡数は157万9727人で「自然減」は過去最大
- 人口減少率は加速傾向
- 2020~2025年の年平均減少率は0.46%、今後さらに加速する見込み
まとめ
2024年で減少した約90万人の人口規模と、同程度の人口を持つ都道府県は以下の通りです(2025年時点)。
人口が約90万人の都道府県
- 香川県(約91万人)、秋田県(約89万人)、和歌山県(約88万人)が、約90万人という規模に近い都道府県です。
- 日本の人口は、(外国人の人口増を込みの場合なら)毎年50~60万人規模で減少しており、減少幅・減少率ともに過去最大を記録しています。
- 日本人の人口減少が顕著で、外国人の増加が全体の減少幅をある程度緩和していますが、全体としては減少傾向が続いています。毎年、和歌山県や秋田県レベルの件が、今後10年毎年消滅するレベルの人口減少となる見込みです。
今後の経営課題の中には、このような日本の人口減少、市場規模の縮小も視野に入れる必要が絶対あります。