札幌障害年金相談センター(運営:社会保険労務士法人ファウンダー)で実際に携わったうつ病による障害年金の請求事例を紹介します。
1,うつ病による障害年金の受給に向けたサポート
Aさん(50代・無職)は、長年の過重労働が原因でうつ病を発症し、日常生活にも支障をきたすようになりました。すでに他の専門家を通じて労災申請を行い、労災の傷病年金を受給していましたが、障害年金の申請方法が分からず、どうすればよいか悩んでいました。
そこで、障害年金に関する専門的な相談を求めて札幌障害年金相談センターへお越しくださいました。お話を伺い、Aさんがすでに労災認定を受けていることを確認したうえで、労災年金との併給調整や第三者行為障害との関係について、制度の詳細をご説明いたしました。その後、申請に必要な準備を進めていくこととなりました。
Aさんは精神障害者保健福祉手帳をお持ちでしたが、診断書の内容と実際の生活状況に違いが見られました。そのため、主治医に伝えるべきポイントを整理し、Aさんの状態を正しく反映した診断書を作成いただけるよう、お手伝いさせていただきました。
その結果、Aさんは障害認定日において2級の障害厚生年金を受給できることになりました。現在もお仕事が難しい状況が続いていますが、障害年金を受給することで、少しでも生活の負担が軽減されることを願っております。
2,障害年金で安心の生活を支えるサポート
Aさんという30代の女性は、うつ病を患いながらも、障害基礎年金の申請を進めるために専門家のサポートを求めていました。彼女は、友人の勧めもあり、札幌障害年金相談センターに相談し、専門家のアドバイスを受けることになりました。このセンターは、障害年金の申請や手続きを専門スタッフが丁寧にサポートし、経済的な不安を軽減するための支援を提供しています。
Aさんの日常生活は、適切な食事や身辺清潔の維持が難しく、薬を携帯していないと不安感や焦燥感にさいなまれていました。アルバイトを試みましたが、体調不良で長続きせず、将来への不安感が常に付き纏っていました。彼女は国民年金に加入しており、初診日から現在までの状況を整理することで、障害基礎年金2級に該当する見立てがなされました。
しかし、初診日が17年前であり、過去に病院を頻繁に変更していたことや、記憶の曖昧さから、どの病院の受診日が初診日と判断すべきかが問題でした。専門家は、Aさんの受診状況を丁寧にヒアリングし、不眠症状を理由に通院していた内科の受診日が初診日であると判明しました。このようなケースでは、精神障害の診断を受けていても、初期症状について医師の診察を受けている場合、現在の障害と異なる診療科の受診であっても初診日と認められることがあります。
現在通院している病院で診断書を作成し、病歴や就労状況を詳しく記載した申立書を準備することができました。これにより、Aさんはうつ病で障害基礎年金2級を取得し、年間約80万円の障害年金を受給することができました。このように、専門家のサポートは、障害年金の申請をスムーズに進め、多くの方々が安心して生活できるよう支援しています。
3,闇から光へ ~うつ病克服への寄り添い支援~
私どもの相談室にAさんがお見えになった時、その様子からただならぬ疲労が伺えました。フルタイム勤務を続けながらも、有給休暇は使い果たし、昼休みには机に伏せて休息を取らざるを得ない状況。休日は一日中横になり、食事も進まず、時には栄養補助飲料だけで過ごされることもあるとお聞きし、早急な対応の必要性を感じました。主治医からも就労継続は困難との診断を受け、ご不安な気持ちで当センターをお訪ねくださいました。
障害年金の申請支援をさせていただくにあたり、9月末でのご退職を控えていたため、私どもは限られた時間の中で慎重に準備を進めさせていただきました。発症当時の状況、通勤・勤務の困難さ、日常生活でのお困りごとについて、繰り返し丁寧な面談を重ね、病歴就労状況等申立書の作成に取り組ませていただきました。
Aさんの場合、初診からの主治医との信頼関係が築かれており、先生も障害年金制度について深いご理解をお持ちでした。私どもで作成させていただいた申立書を参考資料として提出させていただいたところ、先生は快く詳細な診断書を作成してくださいました。
診断書の内容は、日常生活能力の評価において「援助があれば可能」が7項目中5項目、「できない・行わない」が2項目という結果でした。また精神障害の程度についても(4)に該当するとの所見があり、2級相当であることが明確に示されていました。
私どものお手伝いの結果、Aさんは障害厚生年金2級に認定され、年間約120万円の給付を受けられることとなりました。「こんなに支援していただけるとは思っていませんでした」とのお言葉をいただき、支援に携わらせていただいた者として、深い感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今回の申請では、きめ細やかな聞き取りによる申立書の作成と、それを基にした医師による適切な診断書の作成が、給付決定の重要な鍵になったと考えております。Aさんと主治医との大切な関係性を尊重しながら、私どもは最適な申請支援をさせていただけたものと存じます。今後も、お困りの方々のお役に立てるよう、誠実な支援を心がけてまいります。
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