今回は心の病気である統合失調症を持っている著者の就労の歴史を紹介し、併せて精神障害者の就労のポイントを紹介します!
著者の統合失調症との付き合い
著者が統合失調症になったのは短大を卒業した半年後でした。四年制大学を受験するために京都へ引っ越し、それまでの寮生活から初めての一人暮らしを始めた頃です。最初に幻聴が聞こえたときは私の頭がおかしくなったのだと思い、幻聴が続くと次第にテレパシーだと確信していました。今思えば心の病気に対する知識が全く無かったために病院へ行くということも思い浮かびませんでした。そもそも心の病気の症状は自覚できないため、なかなか自分で病院へ行くのが難しいです。周囲が病院へ行くよう勧めるしかありません。その他にも過去の出来事を思い出したという妄想や他人の目が光って見える幻視、ドンと突き上げられるような幻覚、気分の落ち込みによって布団から出られなくなる、不眠など心の病気のあらゆる症状が出て、苦しくて自殺を試みたこともあります。おかしいと思った母の勧めで地元の札幌へ帰り、治療に専念することになりました。
著者の就労の歴史
治療は運よく自分に合う薬が見つかって上手く行き、就労しようと統合失調症をオープンにして就活を進めましたが、偏見や症状による話のまとまりのなさもあったのでしょう、なかなか採用が決まりませんでした。法律に携わる仕事がしたかったので、大手の社労士法人に就職が決まった時はとても嬉しかったです。ですが、週40時間勤務でしたのでストレスや疲れで、やる気はあるのに頭が上手く回らずにミスをしたりするなど大変でした。繁忙期に残業をせざるを得ず、持病の胃腸の病気が悪化して統合失調症の薬が飲めないために症状が悪化して退職となりました。
その後は週20時間勤務にしたり、頭が回らない中で社労士試験に4回目で合格したり、IPSモデルを実践している就労移行支援のサポートを受けたりして社労士の会社に何社か勤めてきましたが、長続きしませんでした。その主な原因は症状の悪化の原因であるストレスの発散が下手であったこと、周囲の無理解があったこと、真面目過ぎたことが挙げられるでしょう。それらを克服するにつれて、徐々に仕事が長続きするようになりました。
最後に
心の病気などの精神障害を抱えている方へ僭越ながらアドバイスするなら、自分のことを深く理解し、自分の就きたい仕事に就くのがベストだと思います。病気だからと諦めることなく、自分の気持ちを大切にして下さい。