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【創業期から成長期への組織風土の変化】

先日、創業期から成長期へ組織が変わるタイミングの話をさせて頂きました。

外部・内部からの要求があれば、【成長期の組織】へと変われるか?

この「創業期から成長期への組織の変化」は、いわば動物でいえば「進化」を意味するのに近いのかもしれません。

はたまた「変態」(青虫から蝶々へ変化する)と表現した方がいいかもしれません。

組織は同じでも、別物のごとくなるってことです。

何が別物かというと、それは経営者や社員の意識、そして会社の仕組み、経営戦略も当然に変わるでしょう。

でも

この変化は、なかなか難しいことです。

その一例が、「坂の上の雲」を通して、お話をしたいと思います。

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『この世界史上のいわゆる大航海時代にスペイン王国は国家そのものが巨大な冒険家であり、冒険精神に富み、商人や船乗りたちは風帆船にのってすみずみまで出かけ、未開地帯に上陸して領土とした。

西インド諸島や中央アメリカ、フィリピン諸島などを占有し、同種族のポルトガル人とともに世界の植民地をわけどりにするような盛大さを示した。』(司馬遼太郎著「坂の上の雲」 米西戦争の章)

大航海時代の始めに栄えたスペインは、「創業期を代表する会社」と考えて見て下さい。

それほどまでに繁栄したスペインが何故没落したのか?
何故、創業期に栄えるに栄えたスペインが没落したのか?

このことは大事だと思います。

創業期は栄えることができても、成長期に適切な成長・変態を遂げなければ衰退するってことですから・・・・・。

歴史の表面を見れば、スペインの無敵艦隊がイギリス艦隊に敗れたから!
そこから没落が始まったように書かれているものもありますが、坂の上の雲の中で一つ考察されているところがある。

300px-Loutherbourg-Spanish_Armada.jpg


『・・・問題は一戦の敗北ではあるまい。と考えた。

(その奥のもっとも深いところに)と、真之は考えた。

(民族的性格、活力の方向といったものがあるのではないか、それを簡単に民族的能力といいかえてもいい)真之はそう思うのである。

(文明の段階々々で、ぴったりその段階に適った民族というのが、その歴史時代を担当するのではないか)

スペイン人は、十五世紀の大航海時代という世界史の段階では、大いにその能力を発揮した。

あの時代、つまり世界の大半がつかみどりのような段階であったとき、スペイン人のもっている熱血性、熱狂性、むこうみず、といったふうな気質や能力が、その条件にぴったりだったといえるかもしれない。

が、文明の段階が十六世紀の後半に入ってくると、個人的な冒険精神だけでは大仕事ができなくなる。

海軍史でもそうである。

せいぜい二隻か三隻の武装船で地球の未知な世界を征服できた時代はおわり、艦隊という組織的な力というものが登場した。

海軍だけでなく、商業や鉱業の世界でも、人間の組織を有機的にうごかす以外に大仕事ができなくなった。

そういう能力をもった民族は、日常の社会をくみあげてゆくにおいてすでに組織的である。

スペイン人にはそれが欠ける。

イギリス人が、それに長じている。

かれらは組織と組織秩序を重んじ、後世のドイツ人ほどでないにしても、スペイン人と比較すればきわめて堅牢な社会をつくりあげてきた。

この秩序に対する服従精神と、組織運営のうまさは、商業においては会社をつくりあげ、軍事においては近代的な意味での「艦隊」をつくりあげた。

この点、スペインの無敵艦隊は艦数こそはるかに多いが、一艦ごとが中世的ない一騎武者であり、それら一騎武者たちの寄り合いが艦隊であったにすぎず、ハワード卿のひきいるイギリス艦隊とはあるでちがっている。

イギリス艦隊は、一艦ごとの乗組員の組織が機械のようであり、乗組員は機械の部品たるべく訓練されており、その一艦ずつが艦隊を組む時、艦隊そのものが巨大な機械になり、その組織の目的にむかってきわめて有機的な動く。

(中略)

国家と民族そのものが整然たる艦隊を準備するという基本的能力において欠けているとしか、スペインの場合はいえないであろう。』(上記と同じ)


1、今までは「個人々々の価値観」で動いたとしても、それ自体に価値があった。

でも会社が、或る一定規模以上になると「個人の価値観」優先されるよりも、「組織の価値観」がより優先されるようになる。

そうでなければ成長期に入ってしまった国、企業は生きてはいけない。

会社が、成長期に入っているのにもかかわらず、一個人の価値観を優先して欲しいとか、今までの通り自分の思っているように仕事をしたいという社員は、この段階で会社では重い存在になる。
自分が言っていること、自分のやり方が絶対正しいと言い張ったとしても、それは我侭でしかない。

より良いやり方や、他の人との強調を考えるとワンクッション置いたやり方を一時的にしないといけないこともある。

いかに1人が100歩前進する?ではなく、100人が1歩前進するかを大事にしないといけない場合も当然にある。

「文明の段階々々で、ぴったりその段階に適った民族というのが、その歴史時代を担当するのではないか」とあるとおり、会社も成長期にあった仕組みを持たなければならない。

いかに社員としっかりと打合せや協議を重ねることができるか?がポイントになりますね。


2、組織拡大の理由は、必ず内的要因と外的要因があります。

殊に外的要因(環境の変化など)を無視しては国も当然そうだし、会社も経営をできるものではない。

よって外的要因・内的要因に対応できる組織に作り変える必要性がある。

この価値観へ組織風土を作り変えることができない場合、環境変化に対応できなかったスペインのように没落していくしかない。

「創業期の成功」は成功でその会社の誉れだと思います。

それを昔の自慢話だと割り切って、新たな組織、新たな戦略を掲げて戦っていくしかないのでは?

100%情報が入手してから行動するってことでは遅過ぎる。

なので少々間違っていようと「こうだ!」と思ったら、組織の方向を変えつつ石橋を叩いて、その方向が正しいかを確認していく必要がある。(PDCAの繰り返し)

これからどう時代が変わるのか?

多分、昔よりもこれからの方が変化のスピードが速いので敏感に感じる必要があるはず。

よって組織の一員である社員も、当然に成長を常に意識している必要がある。


当時のスペインを考えてみると「民族的性格」とあるので、もしかしたら分かっていても変革できなかったのかもしれませんね・・・・

昔からある会社だと当然に会社風土というものもあり、それは歴史があればある程、組織が大きければ大きい程変化させづらい。

そのことを考えると、理想とする組織像は小さくて常に若々しい組織ってことでしょうか?

組織作りの醍醐味がありますね^^


追申:成長期の後半から発展期へ行くためには、経営者の資質が大きな鍵になると思う。

組織が、成長し続ける鍵の名は「第5水準の経営者」


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このことは組織だけでなく、個人でも同じような気がします。

10代、20代であれば「言われたこと」だけやっていても通用する場合がありますが、そのような働き方を続けたまま30代に入ったら、全く使いもんにならない大人になっています。

30歳までに「言われたこと以上のこと」をやるよう意識していないなら、それ以上年齢を重ねても成長などあるはずがない。

「言われたこと」しかやれない、やらない50代、60代になるってことですから、目も当てられません。
年齢に応じて要求されるだろうこと(外的要求の変化)に対応できないのだから、没落するしかない人生を歩むことになる。
(※そうなったら結局は単純作業の仕事しかつけないので時給単価のとても低い仕事にしかつけない。)

結局は、楽(らく)して生きた、楽して仕事をしたら、いつか必ずどっかにシワ寄せを自分自身で受けることになるんだと思います。


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